22485人が本棚に入れています
本棚に追加
/291ページ
学校への道を歩く俺、
電線に群がる雀の大群プラス電信柱のてっぺんを陣取る鴉…………お馴染みの光景だな。
「お~い裕太、今日は1人じゃないか、ふられでもしたのか?」
最近では馴染みのない事も起きるか、
まぁ、この亮と言う存在は神出鬼没なだけに納得できるけどな。
「ちょうど良いとこに来たな変態ヤロー、まぁ後ろに乗せろ。」
俺はそう言って後ろに跨り前方を指差す。
亮はその俺に不満があるようで訝しげな顔を向けてくる。
「まだ乗っていいとも言ってない、それに質問に答えろ、そうだな少し譲歩したとして答えたら乗せてやる。」
ほぉ~楽したけりゃそれなりの報酬…要は情報をよこせと言いたいのか。
「そうだな、亮が聞きたい質問からして俺が1人で登校してるからだろ? だからふられでもしたのかと聞いた。」
「裕太も答える気になったか、じゃあ乗せてやるってもう乗ってるか。」
亮はそう言って自転車をこぎ出した。
自転車は進む進む、俺を乗っけて微妙なスピードで……………。
「てかもっと早くこぎやがれ変態クソヤロー!」
「少しは静かにできないか? 呼び方酷くなってるしな。」
なんでここまで冷静なんだ……かなり調子が狂うじゃないか!
最初のコメントを投稿しよう!