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その後は冷蔵庫に今日買ったものを詰め込んでソファーでグデーっとしている………。
麗は忙しなく夕食作りに奮闘中だな。
あぁ暇…………だぁぁ!
いやさ、作ってもらって置いて悪いけど暇なんだな。
いかん……暇すぎて軽い悪戯心が…………。
足音を消し、気配を消してゆっくりと接近する。
麗は集中しているのか後ろを振り向かず真剣に作業を続ける。
「ひゃう……あん……ゆ、ゆぅ! や…うぅ……やめ………はぁ……はぁ…………。」
いや~疲れた……ただ脇腹をゴニョゴニョするだけの動作で腱鞘炎になるかと思ったね。
「うぅ……急に………ビックリしたよぉ………うぅ……ヒック…………。」
何故か泣きながら抱き付いて来る麗…………。
え!? ちょ!
あぁぁ泣くなよ頼むからぁ。
「ごめん、マジでごめん……あぁ何でもするから、頼むからぁ…………。」
「ホント? もう…聞いたから……嘘とか……無しだからね!」
ん? あれ? 涙の後も涙目になった痕跡すらないぞ………。
「嘘泣きとか反則だろ、今の無し。」
「それは……ゆぅが悪戯するからだよ……お願いするの……だめ?」
「いや……もうそれでいいや。」
その後の夕食は異常にニコニコする麗と、後悔の塊となった俺がきれいに食べた……味なんて覚えてないさ。
明日……大丈夫かな?
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