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それから少しして戻ってきた麗の手には大きめのビニール袋が1つ握られていた。
「それ、何買ったんだ?」
「ん……シャンプーと石鹸と……これ。」
うん、シャンプーと石鹸は生活する上に必需品だよな。
でも最後のやつは生活には必要無いものだよな。
四角い箱の表紙には極薄0、5mmと書かれている…………。
「麗、これは返品してこようか。」
そう言って麗の持つ箱を指さすが。
「ダメ……これは斎藤さんが……買うといいって言ったから……持って帰る。」
あのヤロー麗に余計な事吹き込みやがって……………。
取り敢えず近藤さんを手放す気はないようで………………。
「はぁ……麗はそれをどうしたいんだ?」
「それは……ゆぅと……色々するために……その……色々………。」
言って恥ずかしかったんだろうけど、顔が真っ赤ですよ。
ホント何言ってんだよコイツは……しかも近藤さんを持ちながらクネクネするな。
でもこれで準備万端………もうダメだ俺……変態の向こう側が見えた気がする………。
「まぁいいさ、それじゃあ買うもの買って帰るぞ?」
そう言って手を差し出してやると、麗はその手をしっかりと握り返してきた。
「うん……帰ったら……これ使おうね。」
だから何言ってんだぁぁ…………。
それ間接的に誘ってんだよな…………いかんいかん深く考えないでおこう。
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