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そして夕食を食べ終わる頃には午後7時になっていた。
明日はキャンプで早朝に出発するみたいだから早めに寝ないとな。
なんて明日の事について考えていると、
食器の片付けを終えた麗がソファーに座る俺の前まで来たかと思うと、静かに横に座り腕に抱きつきながら上目遣いを行使してくる…………。
あ、撫でろってことなのかな。
と思って余った手で撫でてやると。
「あぅ……うゅ………。」
もう小動物みたく気持ちよさそうに目を細めている……猫だな。
「麗、何か今日はいつもより機嫌いいみたいだけど、何かあったのか?」
何も考えずただ純粋に思った事を聞いてみたんだが………。
「ゆぅから……何かしてもらうの………久々だから………。」
そう言えば……抱きついたり、キスしたり、それも麗からだけだった気がする…………。
「そう…だったよな………麗。」
何か分からないけど、気付いたら麗を抱き締めていた。
「え? ゆ、ゆぅ? えと……あ…はぅ………。」
最初はびっくりしたのか固くなっていたけど、それも直ぐになくなり照れながらも背中に手を回してきた。
やっぱり…寂しい思いをさせてたんだよな………。
「悪い…少しだけ、こうしててもいいか?」
「うん……ずっと……こうしていたい。」
麗はそう言うと背中に手を回したまま服をぎゅっと握って来た。
それが何を意味するか分からないけど、もう少し、このままでいよう。
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