君と歩く道

キャンプだよいろいろと

それからまもなくサービスエリアに到着すると、西井の寝顔をバッチリ写メった。

何故かって？ そんなもんいいネタになるからに決まってるだろ！

｢よし、麗そろそろ起きろ～新しい服が涎臭くなる。｣

｢うゅ………あ…ゆぅ………ちゅー………。｣

｢んんん～！？ ぷはぁ、バカいきなり何してんだ。｣

｢ん？ おはようのキス？｣

いや疑問系でこられても返答に困ります…………。

｢菊池ぃ！ なに無理やりキスしてるのよぉ!!!｣

｢え、うそ…誤解…うっ…かはぁ………。｣

だ、大丈夫だ鳩尾への手刀ごときで死なん……それにまだダメージは浅い…………。

なんて身体ダメージを計りつつ動けるか確かめていると。

｢綾！ なんで……邪魔するの………綾のバカ…………。｣

何かしら麗が怒り出した…………。

｢え、私は麗から癌性物質を取り除こうと…………。｣

俺の扱い酷くね？
しかも癌性物質って何、パンの焦げ的な？
てかそろそろ車から降りない？

にしても不可抗力で殴られたとはいえ、西井の表情と来たら、いいきみだバカやろー。

この世が終わったみたいな顔してるからな………でもちょっと可哀想だな。

｢麗、もういいから行くぞ。｣

俺がそう言うとさっきまでの表情は消えて満面の笑みを向けてくる。

西井……どんまい…………。