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そして川原についてすぐに俺たちは大きめの適当な岩の上に登ることにした。
「じゃあ麗これ持って。」
「ん……分かった。」
俺は麗に餌をつけた竹竿を渡した。
釣り竿を渡された麗は何とも無表情で釣り竿とにらめっこを繰り広げる。
「麗、釣りとかしたことないか?」
「ん~ない………。」
俺の問いに少し思案の後そう答える麗。
まぁ女の子だからしたことがないってのも分かるよな。
てことである程度やり方を教えてみたんだが、結局諦めた。
「ホントにやらないのか?」
「いい……ゆぅの見てる。」
まぁさっきからこの調子だからな………。
「それならいいんだけど、ちょっと離れてくれないか……やりにくい。」
諦めた瞬間に俺の背中に覆い被ってきたからな………要するにおんぶみたいになってる訳だ。
それに頭を俺の肩に乗せてくるし、首筋に息がかかるとかで集中できないんだよ。
「だめっ……じゃないと……釣り止めた意味……なくなる………。」
何を言うかと思えば俺の背中で顔を赤く染める麗………。
まずお前はなにをしに川辺まで来たんだと言いたい………。
でもまぁ………悪くない………それに可愛いから良しとしよう……。
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