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「ゆぅ………暇になった。」
釣りを開始して数十分経過した辺りに背中に抱きついている麗がグダりだしやがった。
「釣りって暇なもんなんだよ、こればっかりはどうしようもない。」
とまぁ釣りだから仕方ないと言う俺だったが。
「むぅ……ケチ……いいもん……勝手にするから………。」
なにやら拗ねたような口調になってしまった麗だが、まぁ大した事はしないだろ。
なんて思っていると俺の背中の上でもぞもぞしだした麗…………。
はむっ………ぺろっ……
「うわ!? な、何してんだよ!?」
よくない音が聞こえたかと思ったら、耳に生温い感触がして、それが全身を駆け巡った。
「ゆぅ……かまってくれないから……耳食べただけ……味なかった………。」
いやいやおかしいだろ、耳って食べていいもんじゃないからな、てか味があったら奇跡だからな。
まぁ取りあえず麗を暇にはさせてはいけないってことだな。
しょうがない、釣りしてる間は空いた手で頭でも撫でてやるか。
「仕方ないな、じゃあ麗ここに座って。」
そう言って胡座をかいている俺の膝の上に麗を座らせる。
戸惑いながらもちょこんと納まる麗。
もう可愛すぎて死ねるな。
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