キャンプだよいろいろと

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「グス………もう……あんな事……言わないでね………。」 少しの間抱きしめていると麗は泣きやんでくれた。 そしてまだ涙を含んだ目でそう言ってくる。 「あぁ、ごめんな麗……そろそろ部屋に戻ろうか。」 俺はそう言うとまだ半泣きの麗を抱き上げて部屋のある別荘へと歩き出した。 さっきまで泣いていた麗は、今になっては急に抱き上げられたからだろう照れて顔を赤くしている。 「また……急に………ズルい………。」 何がズルいのかは分からんが今は俺の好きにさせてもらうとしよう。 それから別荘に戻ると西井に麗を泣かしただので軽く怒られたり、釣り竿が川に流されたことにより夏樹さんに後で罰ゲームだとか言われた…………。 罰ゲーム……嫌な予感しかしないな…………。 なんて思いながら部屋にあるフカフカソファーに癒されていた………。 「麗、そう言えば……さっき西井に何か励まされてたけど、何かあったのか?」 俺は隣に座り寄り添うように座る麗にそう聞いてみる。 「え、その……な、なんでもない……よ?」 ただ普通に聞いただけなのに顔を赤くして慌てだす麗……激しく怪しい………。 まぁ後で聞こう………今は少し休憩だ。 釣りって意外としんどいもんだぜ。
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