1210人が本棚に入れています
本棚に追加
「砂知がいい」
視界が滲む。
達平を見つめているはずなのに、輪郭がぼやける。
「俺は、砂知がいいんだよ」
そう言った達平は、ぼやけているけれど確かに微笑んでいる。
そんなの見たら……ねぇ?
涙だって、こぼれるでしょう?
天然なのにちゃっかりしてて、振り向けばいつも隣りにいてくれてる。
そんなあなたを、愛してます。
「あたしと、結婚してください」
空は青いし風は暖かい。
ついでに今日は大安吉日、親友の結婚式。
今日ほどおめでたい日はないでしょう?
ね、おにーさん。
――――fin
2010.01.10
最初のコメントを投稿しよう!