プロローグ

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  どこか幼さの残る顔立ち。 かと言っても、それは寝顔だけであって、それなりの“無邪気な大人さ”はオーラ的なものとして醸し出している。 そしてなにより色白である。低血圧だからかどうかは俺は知らないが、そのせいで寝ているんだったら納得がいく。 後ろ一本に纏められているその長く整ったポニーテールを見つめながら、俺はふと思った。 こいつ……何気に茶髪がかってるなぁ。元からなのか、それとも染めているのか。 もちろん俺はその答えを知らない。 机にべたーっと張り付いて、いかにも夢の中万歳むにゃむにゃとしている彼女。 この学校特有の女子登校服、まぁ簡単に言えば極深緑ベースのブレザーが変にズレていても、はたまた裾がめくれあがっていても、彼女は気にしていないご様子だ。 勝手に解釈してしまえば、寝ている間は身なり服装は気にしないらしい。 まぁ、見ている限りでは、そこらへんが彼女らしさとでも言ったべきだろうか。 俺としては、見ているだけで目の保養になる存在として受け取っている。 ふぅ、授業終了のチャイムはまだなのかね。いっそのこと俺も彼女のように眠ってしまいたいな。 春のこの陽気が、更に俺の心を和ませてくれたような気がした。  
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