プロローグ

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立て続けに女性陣の優しさ込められた挨拶をことごとく無視し、そのまま男子や女子の交流の輪から外れ、仕舞いには一人でさっさと高校の校舎の中に入ってしまったのである。 例えば、 「ねぇ、あなたは何処の中学からきたの?」 一一無言。 「この学校の制服って何気に可愛いよね~」 一一そっぽを向いてそのまま歩き出す有様。 困ったもんだ、と皆一同が嘆きのため息をついているなか、それに気付いているのかは知らんが、そんなことは自分には関係ない、という具合に一人で校舎の中に行っちまったというわけである。 なんつーかもう、打つ手はないと。 これこそお手上げだ。 「どうしたもんかなぁ……」 「まだ、緊張してるだけなんだよ、きっと」 「あいつ、無愛想ながら見た目はいいな」 「つーか、何も返事しないとかそこらへんどうなのよ?」 ……その後は、先程の行動のせいか、彼女の話で溢れかえったという話。 ……一応、これが俺の彼女との出会い、か。 さぁ、もう少し先まで話を進めていこう。  
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