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たまに暴走しがちな彼を止めるのは、三國さんならではの技であって、他の人間には成し得ない。
この二人はそう、例えるなら―
‘太陽と月’
三國さんは一見日陰がちに見えるけど、夜空を照らすのは月。
なくてはならない存在。
二人のやり取りをぼんやりと眺めて居た私は、ふと視線に気付き三國さんへと視線を固定する。
目が合った瞬間に、スッと逸らされた視線。
貴方には解っていたんだ。
私の行こうとする未来が。
この時は訳も解らず、睨まれただなんてムッとしている自分が居た。
でも、本当は哀れみよりも悲しみの色を見せていたんだね。
貴方はとても情の強い人だから。
あれから毎朝『蒸し豚クン』攻撃は案の定、続いてる。
それは余りに期待通りで。
…いやむしろ、そっとしておいて欲しい私にとっては拷問に近かったけど。
溜息をつかずにはいられない。
『蒸し豚クン』にすっかり心を許したのか、何かにつけては話し掛けて来る様になったのも私には鬱陶しく感じる。
パソコン越しに届くランチのお誘いもしかりだった。
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