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今まで特に気にして無かったけど、これで碓氷さんの電話番号手に入れた…?
小パニック状態になっていた私に気付かず、碓氷さんはその間喋り続けていたらしく、
「…行かない?」
その言葉だけが耳に届いた私は
「…へ?何処に?」
間抜けな返事しか出来ない。
「もう!あやチャン聞いてなかったの?今日天気もいいしどっか行かないって…一応、デートのお誘いなんだけど?」
碓氷さんへの気持ちの変化に気付き始めたばかりの私は‘デート’と言う単語に心臓がドクッと反応する。
「デッ…デート…?」
「そう、デート♪…駄目かな?」
電話だから相手の顔は見えないものの、少しハニカミながらそう口にする碓氷さんの姿が脳裏に浮かぶ。
「いやっ…駄目…って訳じゃあ…」
「そう?じゃあ決まりー!9時に駅前ねっ!じゃあまた後で!」
「ちょっ…!碓氷さん!?」
半ば強引にそう言うと碓氷さんは電話を切ってしまった。
終話を告げる携帯をポスッと言う音をたてながら布団の上に落とした。
「ちょっと待ってよ…」
デート?デートって言ったよね…?
何着て行けばいいの!?
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