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途中から合流した少年達も混じり、試合形式になった時、大人気なく子供と言い合いをしてる彼に吹き出したり、最後にはすっかり親友が一気に増えたらしく、また絶対に一緒にすると男同士の固い約束まで交わしている姿に微笑ましくなったり。
子供相手に本気になれるぐらい子供好きだって事、つい笑っちゃうぐらい一生懸命になれちゃう事。
たった数時間の間に新しい顔を発見した私は。彼との距離が縮まった気がした。
もっと色んな顔が見たい、もっと沢山の彼を知りたい。
素直に思う。
お昼ご飯だと家に帰って行く少年達と別れを告げ、私の元へ走って来た碓氷さんは隣に座る。
「あっつー!流石に元気だわ、あいつ等。こないだ走った時と言い、やっぱ歳だな。身体にガタ来てる」
苦笑いしながら言う碓氷さんの‘こないだ走った時’と言う言葉に、勝手に身体が反応する。
「…ガタって、まだ大丈夫ですよ」
赤面に気付かれたくなくて何とか返したのに、彼はまた覗き込むからバレる。
「あれ?あやチャン、顔赤くない?…あ、そっか。御免…結構日差し強いし、俺が夢中なってたせいで暑かった?」
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