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言いながら彼の手が私の額に伸びて来たかと思えば、そっと優しく触れた。
益々熱くなる自分に自分自身が一番不思議な感覚になる。
こんな事今まで経験した事ないけど、多分それは碓氷さんの手が熱いせいじゃないのは確かで。
彼の笑顔や新しい顔を知る度、私の身体は熱くなっていく。
最早制御不能になりつつある自身に戸惑う。
「…うーん、熱はないかな。でも調度お昼だし、何処か涼しい所に入ろうか。いこっ」
立ち上がった彼は私の目の前にスッと額に触れた手を出した。
私がそれに躊躇いがちに触れると同時に、力強く、それでも優しく、身体が彼の所へ吸い寄せられる様に浮かび上がる。
繋いだ手をそのまま歩き出すから、その手から私のドキドキが伝わってしまうんじゃないかと気が気じゃなかった。
―私やっぱり変だよ。
こんなドキドキ今まで知らなかった。
昼食は碓氷さんの提案で和食にした。あんまり自分じゃ気付いて無かったけど、普段あんまり太陽を浴びない私の身体は正直で、多分イタリアンとかこってりしてるのを食べるとまずかったと思う。
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