愛しい君の名を

2/5
前へ
/24ページ
次へ
いつも 一緒にいるのが当たり前で。 俺が笑えば 隣の君が笑ってくれる。 この上なく幸せな日々だった。 いつでもどこでも一緒で。 たとえ、離れていても ココロはいつも一緒だった。 きっと俺達、死ぬ時も一緒なんだろうなって 笑いあってた。 ──なのに。 今、俺の目の前に君がいるのに、 手を伸ばせば届く距離にいるのに、 こんなに遠く感じるのは 何故? 白いベットの上に横たわっている君。 透き通るほど白い肌。 サラサラの黒い髪。 男にしては 華奢な体。 目の前にいるのは 確かに君なのに、 "君"はもうココにはいない。 遠くに行ってしまったんだ。 俺をおいて。 .
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

131人が本棚に入れています
本棚に追加