記憶

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『香からメールだ~』 『なんて?』 『なんか、蓮と又ケンカになっちゃたみたいで二人とも帰っちゃったみたいだって』 あの二人も進歩がなー、蓮はずっと香が好きみたいだ、その事に気付いているのは多分俺だけであろう。 俺は四人の中であまり口数が少ないので人の表情とか普段から良く見てて、直接聞いたわけでもないがそんな感じがする。 『仁~、聞いてる?』 桜は考えてる俺に問いかけた。 『悪い、なんだっけ?』 『だから~、私達しかいないしこれからどうする?って聞いたの。』 『そっか~、元々香の買い物だったしな、俺達も帰るか⁉』 『そうだね、早く行こう』 二人で帰る事にした。 『でもあたし、仁と同じ高校になって本当は嬉しかったんだよ。』 『でもさっきは、怒ってたじゃん』 こういうとこって女って良く分からない、矛盾が多いって言うかこっちを困らせたがる。 これは大体の女の人に言える事だろう。 『それは、仁が受かった事を言ってくれなかったのがショックだったの。』 分からないでもないその気持ち、でも俺も言うことの方が同情しているみたいに思うと思ったから。 これが男と女の違いだろうか? 『ゴメンな、でも今日桜とちゃんと話せてよかった。』 俺は自分が間違ってと思い桜に謝った。
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