記憶

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『そうだよ、ねぇじん?』 『なんだ?』 『わたし、じんの事大好きだったよ最後にじんに言いたかったんだよ、そしてありがとう私と一緒に居てくれて』 『何言ってんだよ、最後なんて言うなよまるで死ぬみたいじゃねぇーか……さ、桜』 俺の腕の中で静かに目を閉じていた。 『桜、こんな時に冗談なんて、タチが悪いぞ』 俺は必死で桜を抱きながら言った。俺の白い服が桜の流した血で赤く染まっていった。 『ピーポパーポ』 事故を見た人が119に電話をしたみたいで、救急車が来た。 『病院の方に運びますので、離れて下さい』 俺は救急隊員の人に無理矢理桜と離れさせられて、救急車に乗せられた。 車内でも桜が目を開く事は無かった。 そして、病院に着き桜は救急治療室に運ばれた。 俺は、待合室で待った。 『ピロピロ』 そんな時俺の携帯に着信があった。 『もしもし仁?桜いる?』 相手は香だった。 『聞いてる?仁ってば!』 『兵庫総合病院』 俺はそう言って電話を聞いた。 1時間後 『仁!』 香と蓮と桜の両親が来た。 桜の両親は警察から電話があったらしく駆け付けたらしい。 『何があったんだ』 蓮が聞いて来た。 その時
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