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隆耶との別れから、少しだけ大人にならんくちゃって思って学校へ…
とは言っても、いつもより早い時間にテストを受けに行っただけ。
それだけでも十分大きな第一歩だった。
皆が部活をしてる時間帯に学校に居ることなんてめったに無かった。
でも誰かに会うわけじゃないしって軽く考えていつものようにテストを受ける。
転機がきたのはテストが終わってから。
玄関から帰ろうとしてたときにクラスメートにばったり会った。
一応音楽部に所属してた私。
同じ部活の理沙と洋子、それから剣道部の沙希が玄関で騒いでた。
でも私には関係ないと思って素通りしようとしてたら洋子に話しかけられた。
「坂田さん?久しぶり!!」
普通に話しかけられてびっくりしてると、何をしにきたのかを聞かれてテストのことを話す。
洋「こうやってテスト受けてたんだ!!今回難しくなかった?」
愛「難しかったね…」
明るく返せない自分が嫌になった。
そんな私の様子に腹を立てることも無く理沙が続ける。
理「てか、学校もう平気?気分悪くない?」
本当に心配そうに聞く彼女に嬉しさすら感じた。
愛「今日は平気。でも普通に話しかけられてびっくりしてる。」
苦笑混じりに言うと
理「だって、同じクラスじゃん?今まで話した事無かったけど気にはなってたんだ。」
洋「そうそう、うちら声もかけなくてごめんね?」
そう言われて、単純だけど救われた気がした。
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