私の愛しい方

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あの方との出会いは昭和18年頃でしょうか私は17歳…海辺の小さな教会でございました… 傍らにいつも小さな男の子を座らせて祈りを捧げておりました 聞けば奥様を若くしてご病気で亡くされたとのこと なぜだかあの方…五郎様を支えるのはわたくししかいないと思いわたくしはあの手この手で五郎様に近付いたのでございます 五郎様の留守ちゅうに上がり込みお子様に食事を用意したときはそれはそれはきつく叱責されたものです まるで子供扱いでございました なにせ10も御歳が離れておりましたので
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