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ゴーマンさを、キリストが許すわけないだろう ディモニッシュはキリストの心情と人々のゴーマンさの両方を理解してきて、この罠を仕掛けて来たんだ。」 「罠?」 「十字架を信仰のシンボルに選び、それを人々に普及させた事だ。 キリストは人々が十字架に手を合わせる度に自分を迫害した人々利用しようとした弟子たちの事を思いだす。 つまり人々が十字架に対し祈りを捧げれば捧げる程、それはキリストの怨念に変わっていく。 ディモニッシュは、この信仰を怨念に変えるために、十字架の信仰を考えついたんだ。」 「しかし、だとすると分からないところが、ある。 キリストの怨念が十字架に宿ってるなら何故十字架は闇を退ける 人々は闇から身を守る時十字架に頼る事が出来る?」 「それは属性の問題だ キリストの様に聖(光)に生まれた者は、例え、その魂が怨念にみちても、属性が闇になる事はない。 キリストの思念は、例えそれが怨念だろうと、闇を退ける。」 「じゃあ、デモニッシュは、どうなんだ。 聖(光)である十字架には、近づく事もできないんじゃないか?」 「デモニッシュは闇にみいられし者であり闇その者ではない 十字架に触れる事もシンボルにする事も可能だ。 そしてここに、心がいかに闇に閉ざされようと自ら纏った聖(光)の属性を変えられない者が、もう一人存在する。」 「堕天使ルシファー」 「伝説は言う 聖(光)の御子の怨みは聖(光)の魔神復活の鍵になると」 「そしてハルマゲドンが始まるのか 寓話だな」 「そう、これは伝説に過ぎない しかしキリスト教徒の中にはディモニッシュでなくても魔にみいられてしまった者もいる。 アグリッパ 正式に言うとハインリッヒ、コルネリウス、アグリッパ。 宗教裁判にもかけられたキリスト教がもっともいみきらう実在した学者だ。 最近、この男がパリに作った秘密結社の情報を調べている日本人がいると聞く われわれの知らない間に魔は確実に社会に浸透しはじめている。 そして俺達は、そのタブーに今ふれつつあるのかも まあ、この話は、ここで止めておく 要は俺の言いたかったのは ディモニッシュの関与の可能性だけだからな ところで、あの人何か重大な事を調べてたふしがあるんだが、お前に何か言ってなかったか?」 俺の脳裡に、あの人の最後が浮かんできた。 そして彼女の言った謎の言葉
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