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もっとも、たまたま俺が、そこにいたと言うだけの話だが それでも子供の使いのように、ただBに、くっついて来たと言う情けなさを、いくらかでも和らげる役には、たってくれた。 だが一方で、この最後の言葉を聞いてしまったがゆえに俺は苦しんでいる。 女に気をつけろの女とは、やはりE美の事か? いろいろ考えてみてもわれわれの接点上にいる女はE美しか見つからない。 しかし、もし、E美だとしても、 彼女は、俺の問いかけに対して、はっきり首を振った。 と言う事は? E美はわれわれを、呪ってる相手では、ない。 にもかかわらずE美は気をつけなければ、ならない相手と言う事になる どういう意味だ? 全然わからん Bなら多少はましな答えを出せるんだろうか? 聞いてみたいような欲求に俺は取りつかれた。 あくまで一般論と言う形で内容を状況を言わずに聞いてみるか? いや、こいつ勘がいいから、下手に話すと、突っ込んでくるかも 俺は、そんな事を考えていた。 すると、いきなり黒い影が俺の前を横切った。(黒いかどうかは、くらいので不明だが) 俺は思わずのけぞった。 「なんだ、今のは」 「コウモリだ」 「こ、コウモリ」「何を驚いてるんだ ここは洞窟だからコウモリだってイモリだってヤモリだっていて不思議は、ないだろう まさかタモリはいないだろうが」 Bは、珍しく冗談を言った。 もうどのくらいぶりだろうか? 昔は、本当にくだらない事を言い合って笑いあったものだった。 久しぶりのBのフレンドリーな 態度に俺は何か答えてやろうと思った。 しかし、どうしても、霊能力者の残した謎の言葉が頭の隅に、こびりつき、そんな気持に慣れなかった。 Bは、俺の方に、その気がないと思ったのか、それ以上話をしなかった。 しかし俺は二人の間が雪解けに向かっているんじゃないかと淡い期待をもった。 思い切ってBに意見を求めてみるか? いや、やはり、それだけは無理だ。 俺は自分が小さい人間に思えてきた。 しかし、どうしても相談出来なかった。 「おい、少しづつ登りに、なってるんで足元に気をつけろよ、コケも生えてるし」 奴は、優しく言ってくれた。 その優しさが心ぐるしかった。 道は一本道だが、暗い中懐中電灯で照らしながら歩くと意外な程遠くに感じる。 途中Bは何かに気がついて注意してきた。 注意は2つだった。
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