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このサービスチャージと寺院維持協力費ってのは? あっ切りやがった」 「わかったか?」 「松明の費用だそうだ 送迎費に入れれば、いいんだよどんぶり勘定」 「まあ、そうゆうな、おかげで俺達は、ここら辺にお住まいの日本狼さんの腹のたしに、されないですんだんだから」 そんな話をしてるうちノックの音がした。 「どうぞ」 小坊主が入って来た 「お客はん おしたくがととのいましたよって、これに着替えて不動堂にいらして下さい。 小坊主は、いいたい事だけ言うと、さっさと逃げるように帰って行った。 小坊主の置いて行ったのは白い法衣だった。 「あれじゃ子供の使いだわ」 「まだ子供だったぞ」 「(`ε´)ところで不動堂って何処だ」 「俺に聞いても そういや、インフォメーションって書いてある場所があったな」 「い、インフォメーション?」 寺は、かなり大規模な物だったが単純な構造であり、それ程迷わず不動堂を見つける事が出来た。 不動堂は寺の敷地の中央の櫓の中にあり、その不動堂を守るが如く他の建物が四方に位置していた。 こんな特殊な造りの寺社は他に見た事がなく、これが国家鎮護の最後の砦と言われるこの寺社の性格を、表していた。 渡り廊下を通り不動堂の中に入った俺達は、中の光景に目を見張った。 まず俺達の目を引いたのは、堂の中に位置する巨大な不動明王の像だった。 高さ20メートルは、有るだろう しっかりした木造のもので、鎌倉時代に彫られた物なのだろうか? 炎を背中に背負い宝剣を持ち憤怒の表情で、こちらを見下ろしている。 今にも襲いかかってくるような迫力があった。 次に驚いたのは、崇鴛住職の周りに置かれている無数としか表現出来ないロウソクと住職の着ている真っ赤な僧衣である。 「赤い袈裟か、そこそこ地位のある坊さんって事か?」 「いや、あれはたんなる赤袈裟じゃない 火の衣だ」 「火の衣?」 「火の衣は僧位(身分)僧階(権力的な地位)に関わらず特別な僧が纏うと言う衣だ。 徳川時代芝増上寺の歴代住職の一人に許された者が、いたらしいが、実際あるとは思わなかった。」 確かに、それは、ただ赤いだけの袈裟とは違っていた。 その赤さは、まさに炎を背負ってるように見えた。 奴が初めて見ていながら火の衣と言い当てたのは、何となくなっとく出来る。 その火の衣を着て巨大な不動明王に
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