ビデオ

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「よろしいおます 今回はサービスと言う事にさしてもらいます」 「(やっぱり取るつもりでいたな)有難うございます。 それでは、おやす」 「ああ、ちょっと待っておくんなはれ」 「は?」 「実は今回電話を、したのは、朝食にバイキングなんぞいかが? ちゅう提案ですぬん」 「み、密教寺でバイキングですか?」 「そうだす、その名も精進料理バイキング」 俺はBに言った。 「代わってくれ」 Bはしぶしぶ電話に出た。 「はい、ええ、時間は?ちょっと高いです 記念にですか 一つ話ですか? この話を一生できれば安いもの? うーんうまいな 負けました。 じゃあ大人二人」 「ちょっと待て」 Bは勝手に電話をきった。 「お~前」 「なんだよ、うるせえな 断れって言わなかったろう ビデオの廃物処理代の事ちらつかせるから、しょうがなかったんだよ」 「えっ込みじゃないの?」 「込みにするタマか あいつが」 「ようはテープすてるだけだろ 生ゴミと一緒にだしゃあ」 「そうゆう非常識は、この寺は、やらないそうだ ちゃんと産廃業者に頼むそうだ」 「ほんとかよ」 「嘘とも言えんから まさか、ケチだから、やるわけないとも決めつけられないし」 「それで、もしバイキングを引き受ければ」 「そっちは勉強しときまっせと言うわけだ」 「でバイキングは、いくらだ?」 「五千円」 「二人でか?」 「一人五千円少し高いが」 「高すぎる だいたい、こんな山中でろくな物食わしてくれないだろう」 「て言うか 精進料理は生臭つまり肉魚抜きだから野菜だけだ」 「そうか ある意味良かった あの住職の事だから洞窟のヤモリやカエルまで皿に盛る恐れがある。」 「確かに、そう言えるな」 俺は、ふとテーブルの上の紙に目をやり、それを取った。 俺達が、いない間に小僧が置いてった物だろう。 俺は、それを開いてみた。 中は計算書に、なっていた。 「なんだ、この寺社維持強力費ってのは?」 Bは俺から奪い取るようにリストを受け取った。 「請求しにくい費用は、事が終わってからの請求ってわけだ どこまで、えげつないやり方をすれば」 Bは、そこまで読み終えると立ち上がって吠えた。 「なんじゃこりゃー この、小坊主厚生費ってのは、なんじゃ~ 俺達は、あのわけのわからんろうそく吹き消し
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