59人が本棚に入れています
本棚に追加
/113ページ
「まあ、なんにしても、これでお互いのプライベートは、保たれたわけだ」
「お前は、それで、いいかもしれないが、俺は袋小路においつめられた鼠と同じ心境だ」
「お前、鼠の知り合い多いか」
「なんでだ」
「だって鼠の心境が、わかるって」
「直接鼠に尋ねた覚えは一度もない」
「それじゃあ、いつも猫や犬を仲介に使ってるのか?」
「もう、寝ろ💢」
「あのなあ」
「まだ何か用か💢」
「尖るなよ、お前ガキの頃クワガタとカブトと決闘させた事なかったか?」
「ない
いくらすると思ってんだ
あの一匹一匹が
そんな贅沢な遊びやってる奴いるのか?」
「いや、俺の田舎は、かなりの山奥に、あって、そこでは容易クワガタやカブトがとれたんで」
「今時、そんな資本主義と市場原理から隔離された場所があるのか?
教えろ」
「聞いて、どうするんだ?」
「もちろん大量に買い付けに行く
卵まで買って孵化すれば、大儲けだ」
「お前さあ、少しせこくねえ」
「うるさい、この不景気に、びっくりするほどの散財させられるんだ、少しぐらい取り戻したいのは、人情ってもんだ」
「気持は、わかるが、いつまでたっても話が進まないんだが」
「しかし、カブトムシとクワガタじゃあ、どう考えても、わりが、あわない」
「じゃあ、なんならいいんだ」
「ゴキブリとナメクジとか」
「うあーおぞましいって言うか
それ以前に戦うのか?」
「それは保証しかねるが」
「たのむから、話すすまさしてくれないか?」
「じゃあ、どうぞ」
「あいつら、けしかけなくても、殺しあったり、おい出し合うんだよな」
「あのなあ
ちょっと待ってくれないか」
「殺し合うって所で頭がくらっと来た」
「なぜだ」
「考えてみろ、カブトもクワガタも最低でも1000円はするんだぞ
それが殺し合うなんて頭がくらくらしねえか?」
「そう言われて見れば、そうだな」
「なっ」
「えーい、思いだしても腹が立つ
なんて愚かな事をしたんだ俺は」
「けっきょく、どのくらい損害をだしたんだ」
「そうだな、戦わせて、潰した分、餌をやり忘れて殺した分とかかんがえて」
「福沢諭吉の二人三脚ぐらいまで行くか?」「いや、大学生の夏休みまでやってたから
もう少し」
「そ、それじゃあ
福沢諭吉のラインダンス?」
「いや、福沢諭吉の宝塚
最初のコメントを投稿しよう!