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ここが俺の最大の弱点に、なってしまっている。
いまにして思えば、この頃の俺に少しの勇気があれば奴の野望を阻止できたのかもしれない
結局俺は、そこに行くて急に気落ちしてしまい現実を受け入れざるをえなくなり、先へすすめない不満に、ただ悶々としていた。
しかし、その思考も幸か不幸か中断せざるを得なくなった。
遠くの方から「くらいよ、狭いよ、早いよ、こわいよ」と言う声が聞こえて来たからだ。
俺ははじめて周りをみようと思ったが
とんでもない事に気が着いた。
懐中電灯を奴のバックに入れたままだったのだ。
このネットの端の何処かに通路に連絡してる場所があるんだが、真っ暗でわからない。
「だいたい、何処に、このネットは張ってあるんだ?
こうなったら、アイツが来るまで待つしかないが、こんなところにいたら、アイツが上から落ちてくるな」
俺は手探りでネットをたぐりながら、なるべくはじの方へ動いた。
暗い中手探りでネットを確かめながら進むのは、気持いいもんじゃないが、上から潰されるよりましだ。
奴の声が急に大きくなった。
間に合わないか?
俺は衝撃に、備えた。
「暗いよ狭いよ恐いよ速いよ」
うわー真上に来た、
俺は体を縮こませた。
しかし…・
「かわいそうに
( ̄~ ̄)ξあいつも、いいように、もてあぞばれてるな」
アイツの悲鳴は、また遠くへ消えていった。
とりあえず俺は移動時間を手に入れたので、匍匐前進でネットの上を手探りですすんだ。
亀の歩みだが、それでも俺の落ちた所から、かなり離れた。
もっとも方向は東西南北どこへ向かってるか検討もつかないが
再び奴の声が大きくなってきた。
俺は奴が合流する事により(懐中電灯が手に戻る事により)やっと先へ進めると期待した一方でネットが二人の重量に耐えられるかどうかの新たな不安を心に浮かべた。
そんな事を考えてると、再び奴の声がひびいた。
そしてストーンと、あっけなく奴が落ちて来た。
「おい、大丈夫か」
奴は大事そうに、バックを抱えていて背中には、何やら背負っていた。
「はーまだ俺は生きてるのか?」
「よかった
ところで、背中に背負ってる物は、なんだ?」
「これか
これは」
住職の声が聞こえて来た。
どうやら乗り物にマイクが、セットしてあるようだ。
「生きてるかいな」
「💢〓Бχψ〆☆#」
「〓〓💥◆ゐ∈〆ζ」
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