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つまり世の中は何がおこるか、わからんちゅう事や それにな、こう言う事も言われとる。 宿命は時に光を裏切る。 」 「( ̄▽ ̄)」 「なんや、その顔は?」 「知りませんよ ○○零○にインネンつけられますよ」 「〓少しは真面目に聞かんかい とにかくやな、さだめは時に光を裏切るや あれは~は~をけして裏切らないでNEVERやんか(やっぱり気にしてる) えーか、光も闇も、所詮は魂の代理人に過ぎない。 最後に信じられるのは己の魂や それだけは覚えとくんやで それからな、Hさんの墓参りは必ずするんやで、」 「(-.-)」 「(+o+)」 「なんや、その顔は」 「(て言うか見えるのかよ)はじめて坊主らしい事を」 「はじめてやったか 今まで何らしかったんや」 「極道、ペテン師 香具師、」 「💢もうええ はよいね」 乗り物は戻って行った。 気がつくとBがヘタっとなっていた。 「無理もない 今まで起きてたのは、よほど悔しかったんだろう」 俺はBを、そっとしたまま懐中電灯をバックから出して現場を確認した。 まわりをてらして見て、このネットが崖に張ったものでない事を知り、ほっとしたと同時に力が抜けた。俺は、しばらく動かなかった。 こうしてる間にも警察は捜査の幅を縮めて、こちらに向けているだろう 一刻も早く出頭しなければ、とんでもない事になる。 そうわかってるが、Bには、とても歩き出せとは、言えなかった。 俺だって、やっと体力が戻ったのだ やっと歩きだした俺達は、表示の通り通路に戻った。 俺達は、ほとんど会話せずに通路を外へ向かった。 疲れてた事も理由だが、話す事もなかったし、何よりも、早く、ここから出たかった。 俺達は解放感をあじわいたかった。 このジメジメした洞窟は、もちろんだが、あの化物と寺からの解放感をあじわいたかった方が、ずっと強かった。 もくもくと歩いて、やっと出口についた。 ここから出ても、車まで尾根を歩いていかなきゃならない、車についたところで、もう手がまわってるかもしれない。 それでも俺達は、とりあえず一段階を終えた事で安堵していた。 洞窟の石扉を引いた時Bは言った。 「ずーっと考えてたんだが、」 「何を?」 「あの坊主がなんで、あんなに金に執着するか?」 「お前崖が片方にあるのに、そんな事考えてたのか?(お前も個性的な奴だな)
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