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「おい、奈良の方に、来ちゃったぞ」 「しょうがないから、ここで出頭するか?」 「やっぱり東京にしたい なんか、こっちやだ」 「あの野郎の言う事は、かましだろうけど、それでも、どうも俺達関東人は京、奈良は、苦手だよな あのなあ、昔児玉よしおって男がいて」 「小島よしお」 「ワシントン条約で保護しなきゃならなくなりそうな芸人の名じゃない」 「ああ知ってるよ 戦前から軍に、とりいった黒幕で、ローキード事件の時に騒がれた男だ 病気で療養と言う名目で司直の追求を逃れていたが屋敷に特攻セスナが突っ込んで来て」 「そうそう その男だが、確か、こんな事を言ってる 京都奈良は治安が悪すぎる これでは、安心して、おちおち外もあるけない、」 「ふーん黒幕も暴力団は怖いんだ」 「ばか、そこらそんじゃの黒幕じゃないぞ 親分衆をアゴで使う奴だ」 「と言う事は、そいつが恐れたのは?」 「おそらく闇の勢力だ」 「ちょっと前なら笑って相手にしないが あんなまじバケモノを見たあとだからな」 「まったくな、めったにお目にかかれないガチバケモノだったからな」 厳岳寺玄関 まじガチバケモノ→「おーい わしの右手が見つからんが昨日の大ごみに、まじっとらんやろうな」 二人顔を見合わせる 「やっぱり、せめて大阪ぐらいまで頑張ろう」 しかし、京都に入った時奴が突然脅して来た。 「おい、やっぱり、早いところ出頭した方が、いいかも」 「いきなり何を、おっしゃるんだ」 「だってな、テレビ番組だと、いい加減に、なってるけど自首ってのはな 容疑者に指定される前の事を言うんだよ」 「そんなバカな藤田まことが人質にナイフを突き付けてる犯人に自首すれば罪が軽くなるっての何度も見た事あるぞ 決まって崖の前で」 「そりゃテレビ番組の都合だ 犯人と葛藤がないとドラマとしてもりあがらないからな」 「なんでお前そんな事を知ってる?」 「E美に聞いた もっともE美も監督に聞いたらしいが 役者は、そんな事しらないからな」 「おれは聞いた事ないぞ お前にだけ」 「落ち込むな 女は気まぐれな動物だ お前だって俺の知らない事をE美から聞いてるかもしれない」 そりゃそうかもしれないが俺のBに対する優越感は、この話を聞いた事でもろく崩れた。 もっとも、その程度の優越感だったのだろう。
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