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「とにかく、そう言う事情だから、早めに自首した方がいい」 「ちょっと待って自首って言ったって俺たちは何もやってない」 「確かに、そうかもしれない しかし、俺達に出来るのは平身低頭して、やりすごす事だけだ」 「なんで、そこまで卑屈に」 「当たり前だろ 俺達には、と言うよりお前には、自分の無実を証明する手だては、何一つないんだぞ おれは、精々犯人隠匿だけどな」 「しかし真実は」 「それを、しんじさせる自信あるのか?」 「それは」 「俺達のところに、どこのどなたさんか、わからない人間から呪いのビデオが届きました 相談したHさんは、何者かに殺されました。 俺達はビデオの呪いをとこうと、はるばる高野山まで出かけておりました 決して逃げようとしたわけでは、ございません そう言ってみるか?」 「いや、それは」 「信じてもらえた場合は牢屋は、免れても窓に鉄格子のある部屋に放り込まれる」 「しかし、あの住職をみれば納得するだろう?」 「お前あまいぞ あの住職は」 「だから金はお前も俺もかけづり回ってつくれば」 「それが、あまいって言うんだ あいつの性格説明しただろ」 「確かに、俺達が、ひどい目に、あってるなんていったら欲情しそうだ」 「問題は、それたけじぁない あいつが、協力は望めない ああ見えても、れっきとした僧侶だぞ 欲深でも判断を、誤る事はない」 「それは、どうゆう意味だ」 「奴が公衆の面前で、能力や身体的機能と言うべき、あの能力を見せる事は、ありえない」 「何故だ 密教は、元々、そうゆう事を奨励してる集団じゃないのか?」 「確かに密教には、そうゆう一面がある しかしあくまで人間による事で、逆に、あんなバケモノを住職としてる事がわかれば、おやまの信用はガタガタになる」 「たっ確かに 昔懐かしいエクソシストみたいな人だからな」 「あいつだって、いくら金積まれたってお山を追い出されるはめに陥るようなバカな事はしない。 僧侶幹部の待遇って、どのくらいかしらないが、かなり、良いんじゃない」 「なんで、そう思うんだ?」 「だって、もし待遇がわるければ、あいつは坊主なんかやめて盗賊団の首領でもやってるだろう」 「確かに、それは、言えてる」 「だから、あいつの助力は無いものと考えた方がいい」 「宿命は時に光を裏切るって、こうゆう事か?」
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