宿命

5/19
前へ
/113ページ
次へ
彼女に対する世間の評価は魔性の女、女の敵だろう。 ブレイクと同時にマスコミの注目度は一度に高まる。 そして一番の関心はE美の現在の恋愛に行く。 そして、これが発覚すればE美は山本モ○2世扱いに、されてネタのないワイドショーのスーパーを毎日飾る羽目に、なりかねない。 このままではE美の芸能人人生が終わる事にもなりかねない。 そして、E美は根っからの女優だ。 もし、この職業が出来ないなら死ぬかもしれない。 だとすると、この状態を続けるなら身をひくしかない。 でなければ俺はきっと後悔する しかし、一方で自分だけ身を引くのは嫌だ。 片方が身を引けば片方がE美を手に入れる。 それも絶対嫌だ。 しかしBは同じ考えてくれてるんだろうか? まあ、とにかく今日は楽しもう 俺達は車を置いたまま田んぼの方へ歩いた。 さすが浦安だ。 まるでテーマパークと正反対の田園風景が続く、まるでテーマパークだけ未来からタイムスリップしたみたいな感じがする。 まわりにもテーマパークを中心にショッピングモールが出来はじめている。 逆ドーナツ現象とでも言うんだろうか?(ドーナツ現象とは社会科学の言葉で都市の周りに人口が集中して行く事を言う) テーマパークを中心に地域が発展してる感じがする。 今にロスアンゼルスみたいにファーマーズマーケットが出来るんじゃないだろうか? 野菜は中央に出荷せず、ここで現地販売となって行くのかも 俺は、そんな関係ない事を考えていた。 ちゃくちゃくと時間が刻まれているのに E美は、気まぐれな女だ。 いい言い方をすれば自由奔放だ。 それは、恋愛だけじゃない、いきなり海を見たいと、言い出し湘南にドライブさせたかと思うと海に着いた途端鰻を食いたいと言い出し神田に着いたと思ったら上野の美術館に行きたいと言い出し、鰻弁当になったりする。 金の支払いも気まぐれで、こちらの分まで支払ってくれたかと思うと、財布を置いて来てジュース代まで、こちらに、たかる。 おかげで、付き合ってると、怒ったり、いらだったり、心配になったり、不安になったり、気持が落ちつく時がない。 しかし、この刺激が恋愛なのだろう プレイボーイやろくでなしや公衆便所のような女が持てるのは、これが原因なのかもしれない。 恋愛は薬や博打と良く似ている。 危険な物だと考える程はまって行く もちろん最初から、
/113ページ

最初のコメントを投稿しよう!

59人が本棚に入れています
本棚に追加