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俺はBに会うために、家を出た。 その時どこかで運命の歯車がキリキリいいはじめているのを、俺は知る由もなかった。 ある交差点の車の流れの川の前で俺とBはポカンと相手を見ていた。 同じ事を考えていたようだ。 しかし、嬉しいとかの気持は、なかった。 何か、お互いの気持をみすかしてるような気持で不快だった。 あまりにもお互いの考えが、似通ってると言うのは、安心出来るが不快な時もある。 そしてトラブルを起こす時もある。 Bと初めて殴り合いのケンカをしたのも、それが原因だった。 答案用紙に同じ誤答を書いて教師にカンニングをうたがわれたのだった。 お互い身に覚えが、ないから相手を疑い、言い合いになり、最後は殴り合いに、なったのだ。 しかし考えてみればカンニングなど出来る位置では、なかった。 にもかかわらず冷静さを欠いてしまったのは、長年の、蟠りのせいだと思う。 まるで、もうし合わせた如く同じ行動をしてしまうお互いを、うっとうしいと思う事があり、その時長年の不満が一気に爆発したのだと今はわかった。 そんな事を考えていたら、信号が、いつの間にか青に変わり、軈て赤に変わろと点滅を始めた。 私は全力で飛びだした。 交差点の真ん中で、誰かとぶつかり両方とも、弾けるように尻餅をついた。 「どこに目を付けてんだバカヤロ」 驚いて見るとBだった。 こう言われたら、俺も引き下がれない。 「なんだと、てめえが、ぶつかって来たんだろうが」 Bが俺の胸ぐらを、掴んだ。 俺達は車のクラクションの渦の中で、殴り合いを始めて交番に連行された。 この事で、わかった事が、二つあった。 一つはBも不安で、俺と相談したがっている。 そして、もうひとつは、とてもじゃないがお互い、しばらく、そんな気持に、なれないと言う事である。 「ちょっと最近激しすぎない」 事を終えた時E美が言った。 どうやら、上手く行かない苛立ちを、そちらにぶつけていたらしい。 「壊れちゃうわ、ねえ何かあったの」 「うん、実は」 丁度誰かに、気持を掃けたいと思っていたところだった俺は内容の事をぼかして、E美に相談した。 E美は熱心に耳を傾けた後番組リポーターを、やった時知りあった霊能力者を紹介してくれた。 「まだ霊現象と決まった訳じゃないし」 「単なる嫌がらせだとしても話だけでも聞いてもらったら?」
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