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「真剣な話さ、俺って周りに比べたらフツーなわけじゃん?」
「ま、まあ、そう……かもね」
──十二分にブライも普通じゃないだけどね。テンションとか。まあ、今はそういうことを言ってるわけじゃないんだろうけど。
ブライは続ける。
「みんな何か確固たる意志があって、それを持っているからこそ決戦に臨もうとしている。でも、俺はそんなもの持っていない。そんな立派なものを持ってない。
成り行きと行き擦りでみんなと行動を共にしているだけだ。ただあいつらがいるからっていう理由でよ」
声色は弱々しく、ミラにしがみ付くブライの腕に力がさらに込められた。
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