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白い病室。ピッピッピッという電子音だけが鳴り響く。
その病室にはベッドが一つ。黒髪の少年が眠っていた。
その少年の名はリオン・フェイト。聖夜の戦いのために眠りに就いた『ΩΣ+(オメガシグマプラス)』と呼ばれる造られた身体を持つ少年である。
元々生まれるはずでなかった存在であるリオンは『死=完全なる消滅』という運命を持っている。
もちろん彼も簡単にくたばってやるつもりなど毛頭ないのだが。
「まだリオンは起きぬのか」
「リオンも戦っているんですよ」
ベッドの脇にいたやや緑がかった髪の女性と金髪に紅と蒼のオッドアイの女性がリオンを見ながらそう言った。
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