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「そんなこと言われなくてもおぉぉぉっ!!」
リオンはもう一度空気を蹴り、自身が飛ばされている方向へさらに瞬動で飛ぶ。『Σ』の攻撃範囲外へと抜け出す。
牽制として絶対に当たらないように右足で蹴りを放ち、その勢いを利用して空中で身体を一回転。体勢を立て直す。
それを見て『Σ』はにやりと笑った。
──きちんと進化してんじゃねぇか。だが──
「まだまだ甘ぇっ。──かぁッ」
リオンに向けて“気”が付与された声……言霊(コトダマ)を飛ばす。
リオンは月霞を地面に突き刺し、自身が後方に飛ぶ勢いを殺しながら右手に納まる旋楓で言霊を薙ぎ払った。
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