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「まだまだまだぁっ」
紅いオーラが膨れ上がり、リオンを襲う。
「はああああぁぁぁぁぁぁっ」
大剣二本を振りかぶり、最後に足をもう一度踏み込む。まさにその瞬間──
「なぁっ──」
リオンの“残像”がそのまま『Σ』にぶつかり、消え失せる。
『Σ』は背後からとてつもない量の魔力を感じた。
ちらりと見えたそこに今消えた残像と同じポーズのリオンが大剣を振りかぶっていた。
『Σ』の身体が、本能が、経験が、はっきりと訴えてくる。──逃げろと。
「飛生鼠・纏ぃぃ!」
大剣は『Σ』に直撃した。
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