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リオンは旋楓と月霞を手に再び駆け出した。悠長に話していたら痛みで意識が飛びそうになる。
ならば、そんな暇はない。
『Σ』もリオンの行動に、好戦的に笑って対処する。
紅いオーラは『Σ』の中へと取り込まれていき、体表面に薄く張られた紅いオーラの中から眼光をリオンに向けて『Σ』は走りだす。
紅いオーラを纏っているせいか、リオンと『Σ』の走る速度はほぼ同等。
リオンは旋楓を振るい、『Σ』は右拳を放った。
火花散る中で『Σ』は口を開く。
「さっき技を返されたのを悔やむことはねぇ。あれには昔の『Ω』も神も引っ掛かったんだから、なァッ」
互いを弾いて間合いを取った。
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