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休み明けの放課後、休日に買った物を用いて、ほぼ毎日準備室の片付けに明け暮れる。
なんだか通い妻みたいな気分で、ちょっと楽しい。
葛城は相変わらず身だしなみは悪いが、休日のあの後、葛城のためにピン留めを買ってあげた。
もちろんあたしの前でだけ使わせるつもりだ。
「そうだ、今度の連休は先生の家を掃除しましょう!」
「そんなぁ! あ、僕の家より、新田さんは自分の家の掃除したらどう?」
焦りながらも葛城はあたしから逃げようとするが、そうは行かせない。
「生憎、綺麗好きなので我が家は常に綺麗です」
満面の笑みを浮かべて言ってやると、葛城は耳を垂らした犬みたいにがっくりとうな垂れた。
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