My Physical Teacher

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放課後、嫌々ながらもあたしは物理室に行ったのだが、葛城の姿がどこにも見当たらない。 「ん?」 教壇や机に課題はなく、黒板にもメモらしきものは書かれていない。 何なんだ。 ちょっとイラッとしながら物理室に直接繋がった物理準備室の扉をノックする。 「先生ー、葛城先生ー」 返事なし。 やや乱暴に扉を開く。 「失礼しま……な、何事ッ!?」 すると、そこに広がっていたのは腐海だった。 それ程広くない準備室にはごちゃごちゃと実験器具がそこかしこに転がり、教材やらプリントやらが辺りに散乱している。 そしてその下敷きになっていたのは…… 「ちょっ……葛城先生ッ!?」 「うぅ……たすけて……」 意識はあるようだ。 一先ず、葛城の上に積み重なった物をどんどん脇に避けて救出する。 「ご、ごめん……助けてもらって」 「いいですよ。それより一刻も早くここを片付けましょう」 もう我慢の限界だった。 こう見えてもあたしは綺麗好きで、部屋が汚いと片付けたくなる性分なのだ。
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