1人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
その頃の2、3年間の父と母は結婚し次の年には私が産まれ、
そしてすぐに別居をしていた。
母も当時若かったので、
母は一人暮らし、
父も一人、
そして私は東京の下町にある母の実家で暮らしている母の姉が引き取った。
なので当時の私は、お母さんが母の姉だと思っていて、
実の母をあだ名で呼び、親戚としか思っていなかった。
私はなぜか2歳前から物心がついていた。
すごく毎日幸せだった。
大好きなおばあちゃんとおじいちゃんとお母さん(実の母の姉)とその息子とのどかな生活を送っていた。
そんなある日突然の訃報。
お母さんだと思っていた母の姉が病でこの世を去った。
その実の息子と私は病院で、
「お母さんが死んじゃったぁああ!!」
と泣き喚いた。
その後も私は母の実家で暮らし、おばあちゃんとおじいちゃんが親代わりとなり私と母の姉の息子を大事に育ててくれた。
その間の母はちょこちょこ顔を出してはさりげなく私を気にしてくれていたようだったが私にとっては親戚で気の強いお姉さんだった。
私が幼稚園年中さんになり、おばあちゃんに告げられる。
「○○(母の姉の息子)のお母さんは死んじゃったけんども、おまえにはおまえを大切に想う本当のお母さんがいるんだから」と。
子供ながら意味を考えたのを覚えている。
『○ちゃんが私のお母さんなんだ!』と。
その頃母はお父さんから兄達の一部始終を聞いた。
そしてお父さんは5人一緒に暮らすことを提案した。
(多分提案ではなく父が言うことに逆らえないので強制されたのだろう^^;)
父はそれが決まってすぐに家を千葉県に一軒建てた。
そしてお母さんは幼稚園年中になったばっかりの私に、
すべてを話した。
私はすべてを理解した。
その上で、私はみんなで住む事を拒絶した。
誰が嫌とかではないが、当時の今が幸せだったから。
泣きわめいて拒絶した。
そして母と父と兄達の4人は、家が完成と同時に新しい奇妙な生活をスタートさせた。
その頃の私は暢気に母の実家で暮らした。
最初のコメントを投稿しよう!