1人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
何が奇妙かというと、
皆が皆、
他人と同等の関係ながら一緒に暮らす ということ。
私は幼稚園のうちは誰にも頼れなかったので、
友達を作らずにツンケンし、早々お風呂も寝る時も1人でできるようになった。
そして、だんだんと母も母らしい姿になり私を守るようになった。
父は相変わらず恐かった。
上の兄は常に敬語で話す。
私にまで。
誰も信用できないんだろう。
だが、ご飯のときは家族団らんを感じた。
父がご飯は必ず全員で食べるぞと言い、
母も料理が趣味なだけありとてもおいしい。
この瞬間の幸せは今はまだ思い出したくない。
瞬間的に本当に本当に暖かかった。
それ以外は父が自宅にいる時はだれも近寄らなかった。
私は好奇心で近寄ることもあったが
何かとキレるので、甘えたいけど機嫌をうかがってしかたがなかった。
上の兄とも話し出せば夜中によくもめていた。
内容は毎回同じ。
政治について。経済について。
これは朝まで続く。
今思うとこんなことも幸せと感じておけばよかったと思う。
私は千葉県の生活2,3年は慣れないので、夏休みになると母の実家に1人で電車に乗り、夏休みが終わるまで戻らなかった。
そして3年も経つと父もやはり気が強い。
嫉妬深い。
金と力があり権力となる。
私と母が2人でスーパーに出かけることが多いだけで怒る。
母が私の小学校での保護者の勤めと買い物以外の外出も連絡もゆるさない。
母が泣いても怒りが収まらない。
胸ぐらを掴んでも手を上げないが、
自宅に帰ったらあれこれ大事なものがぐちゃぐちゃになっていることも。
大事な食器を割ったり、。
そんなのを見て泣く母と泣く私にさらにキレる。
止めようとする兄にもキレる。
そして母と私の絆は深まる。
私は特に友達を作らないまま学業はそこそこでスポーツに専念する。
母はそれを支え、私は母に期待を応えそこき気持ちを向けていた。
私は母の気持ちの支えで母も私を守ったが、この息苦しい生活もそう長くは続かなかった。
最初のコメントを投稿しよう!