孤独な家族

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兄は2人とも高校卒業と同時に家を出た。 そして母と父と私で3人暮らし。 私は相変わらずスポーツに専念。 母はスポーツに夢中になる私を支え気を紛らわしていたと思う。 そしてある日、 母が私に、 「お母さんこの生活は耐えられない。あんたが小学校卒業したら出ていくよ、どっちついていく?」 私もこの生活が嫌だったけど、また家族がばらばらになるのが嫌だった。 お父さんが煙たいが実の父なので大好きだった。 父も機嫌のいい時はいろいろ楽しませてくれる。 悪乗りのテンションのときは気が合った。 外で起きる問題にはいつも父が簡単に解決してくれた。 いざその時になると、よかったことばかり思い辛くてたまらなかった。 でもお母さんの意志は固かった。 私は慣れたはずの千葉県の地と父から離れ、東京の母の実家の近くで暮らすことを選んだ。 家を出て行く日、玄関で父の悲しそうな笑顔は忘れられない、。 そして私と母は東京で再スタートをした。
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