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――と、まぁ……これは10年前の高校3年生の時の話しなんだけど、
俺は今も変わらず優柔不断でシャイで引っ込み思案で影の薄ーいキャラクターなわけだ
おまけに先祖代々くるんくるんに縮れた髪の毛を受け継いできた由緒正しき天然パーマだしな。
あ、性格と天然パーマ全然関係ないか……!?
とにかく高校の同級生の吉田さつきにはもう会えないのかな?結局一回も口聞かなかったけど仕方がねえよな。
そんな俺が今はどこにでもいるようなサラリーマンやってる。
――今、12時になって仕事が昼休みになった。
会社の中、俺はいったん仕事場を出てトイレに行った。
んで便器で小便してる時、社長がやって来た。
こんな格好じゃあ、なんだけど
「こんにちは」
とあいさつした。
そしてトイレを去ろうとしたら……
「き、君!!!」
と社長に声をかけられた。
「な、何ですか?」
うわっびっくりした……
「課長から聞いてるよ! 君が久留米君か!?」
「は、はい!? それが何か!?」
「まあここじゃ何だから食べに行こう! おごるから!」
???
な、何事だろう?
こんな俺が社長さんに声かけられるなんて?
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