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俺は一瞬振り返った
そしてエレベーターの中にいるさつきを見つめた
俺なんかが女を見つめてればすぐおまわりさん呼ばれそうだけどこればかりは……
あれ……まだ本人かわからないがさつきはうつむいてて元気がなさそうだった……
どうしたんだろう……
「――あの、あんた乗るの? 乗らないの?」
老人が突っ立っている俺に話しかけた
「――い、いいえ……」
たたずんだ俺を取り残すかのようにさつきを乗せたエレベーターはすぐ閉まり上に登っていった
結局俺は黙ってるだけでさつきに何も言えなかった
さよならさつき……
切ないけど俺は新しい恋を探して幸せになるよ……
さよりさんはさつきより落ちるけど、でも社長令嬢だ……俺には勿体ないくらいだ
親孝行のためにお見合い頑張るからね
こうして俺は100円ショップでゲームのボンバーマンに出てくるような爆弾の形をした吊り下げ型の芳香剤を買った
よし……何か今日は変なことばかり起きるから早く家に帰ろう……
俺は100円ショップを去ろうとしたその時だった
ドカァァァァァァァァァン!!!
――!?
――ば、爆弾!!?
頭が真っ白になって
足がすくんだ……
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