聖女な少女と仔犬な侍女

3/3
前へ
/12ページ
次へ
 だけど、それでも私は彼女を愛している。この世の誰よりも愛しくて狂おしい。  この愛は赦(ゆる)されないものなのだろうか……? 人を愛する事が罪になるなど思ってもみなかった……。主はあんなにも『愛』を説いているというのに……。 「……アリス?」  気付けばアリスは私に身体を預けるようにして眠っていた。  愛らしい寝顔に微笑むと、彼女の黄金の絹糸のような髪を手櫛ですく。  主よ、いつか壊れてしまうものとしても、願わくばこの幸福な一時が、一瞬でも長く続きますように……。 END
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加