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奏大に連れられてやってきたのは、小さなマンション。
「…ここは?」
「ん?
ん~秘密かな?」
秘密かよ…。
「さっき言ってた、秘策の1つだよ。」
へぇ…
ここに秘策の1つが…
「かなちゃぁん♪♪」
という声と同時に、右の道から可愛らしい女性が出てきた。
…かなちゃん?(笑)
「…あのさ、いい加減その呼び方やめない?
俺オトコだぜ?」
「あらっあなたは?
奏ちゃんの彼女?
うふっ❤」
えっ私のこと?
「断じて違います。
隣の席の野山桜音です。」
「なぁんだっ奏ちゃんやっと恋に興味もったかぁって思ったのにッ♪
私は棗琴羽☆お琴の琴に羽ってかいて、琴羽♪
よろしく桜音ちゃんッ♪」
手を勢いよく握られ、目を輝かせて言った。
可愛いとはこういうことをいうのだろうか。
琴羽さんの服は、フリフリの膝上スカートに、甘めのシャツに、これまたフリフリのパーカー。
なんつーか…うん。
女の子ってカンジ。
「…ろしくお願いします。」
「桜音…中入って?」
「あぁ…
琴羽さん。さよなら」
私達は琴羽さんと別れて、マンションに入った。
「琴羽さんって、奏大の妹?」
私が聞いたら、奏大は急に足を止め
「…妹に見える?」
ちょっと不機嫌そうに言った。
「えっ違うのか?」
「琴羽はね、俺の叔母…。
歳は今年で36」
「叔母さん…マジ?
めちゃ若いじゃん💦」
あんなフリフリいっぱいきてて36なんだ…
凄ぇ…。
「見た目だけね。」
奏大はある部屋の前で止まった。
「ここ?」
「…うん。入って。」
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