第1歩目

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――放課後 「はぁ…授業まともに受けちまった…」 日直の仕事を片付けた後、また屋上でサボろうとした…が、見事に織田に捕まって授業に出させられた… 「保秀~帰ろうぜ!!」 「あ?あぁ…緋室か…ちょっと待ってろ、憐雪に用事あっから…憐雪ー!!」 席に座って居た男は明智に気付き、ゆっくりと近寄ってきた。 「何、保秀?」 「この間借りた本返そうと思って、面白かったありがとな」 「あぁ…どういたしまして」 本を受け取って鞄に入れているコイツは、 森 憐雪(もり れんせつ) 地味そうな感じの奴だけど俺と趣味が凄く合って小学校からの友達。いわゆる幼なじみだ。 「なぁ、良ければ憐雪も一緒に帰らないか?緋室が居るからどうせファーストフード寄ると思うけど」 「…あぁ、行く」 憐雪は少し迷ったようだったが一緒に帰るのはもういつものことだ。 「あ!!ホズ君帰るの!?じゃあ僕も一緒に帰る!!瑠俄ちゃん行こうよ」 「え?…でも私、実と炯子と帰る約束…ι」 「えー!!良いじゃん!!行こうよー!!」 綺凪は子供のように駄々をこね始める。 まぁ、これもいつものことだ。 「何々~!?また綺凪は駄々こねてんの!?」 「石田君は本当に瑠俄ちゃんが好きなんだね」 織田と浅井も帰りの支度を済ませて寄ってきた。  
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