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「まさかそれが首犯だったなんて予想外だったけどね」
「あなたの予想を裏切れたとは、光栄ですね」
黒幕は、まるで無害な笑みを向ける
「でもまぁ、あんたが内通者ってのはわかってたわよ?」
そいつは、さも驚いたような表情を取る
「それは何故ですか?」
所長は答える
「あんたが心配していた友人、大会で薬物が出た。まず一つの矛盾がそれ」
俺は何が矛盾なのか分からない
「その友人を調べたら、そいつは食堂には行かない事が分かった」
「それって、まさか……」
「そう、あいつは自分の友達に毒を盛ったのよ」
俺は愕然とする
しかし、当の本人は涼しい顔をしている
「だが、それだけでは僕がやったとは言い難いですよね?」
「もちろん。それだけでは無いわ」
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