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だが
唯一無傷で生き残った奴がいた
「形勢逆転ね」
所長がなんだか嬉しそうに言った
その相手は言うまでも無い。山田だ
「そうですね。まさかこんな伏兵がいたとは」
「切札は残しておくものよ」
「彼女、何者です?」
「教えてあげない」
そんなどうでもいい会話をしていると、所長はいきなりため息をはいた
「あんた、もう諦めなさい。どうしようも無い、あんたの負けよ」
所長の目は冷たい
「いくらあんたが頑張っても、そうそう悪い事はできるもんじゃないのよ」
諭すように言う
「さらに今回は運が悪かったわね。もしかしたら別の学校なら成功したかもしれない」
所長はゆっくりと山田の方へ歩いて行く
「もう終わり、帰るわよ。警察に自首して、きれいさっぱり……」
「いやだ……」
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