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俺は最初、山田がなんと言っているのかわからなかった
「いやだいやだ……」
山田は何度も同じ言葉を繰り返す
「いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ」
その声は段々と大きく、強くなっていく
「いやだ！」
最後にそう叫び、山田は所長を睨む
「なんで僕が悪者なんだ！悪いのは僕じゃない！悪いのは兄さんを殺した奴等だ！」
所長は何も言わずただ聞いている
「僕は兄さんを取られたんだ！復讐して何が悪い！僕の何が悪い」
山田は目に涙を蓄えながら叫んだ
普通にみれば悲しい光景だった
しかし
「だからってぇ」
所長はすぅと拳を振り上げる
「甘ったれんじゃねぇ！！」
所長は山田を思っきら殴った
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