反撃

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振り降ろした拳は山田の顔面にヒットした そのさいに耳を塞ぎたくなるような音がしたが、俺は聞かなかったことにする 「あんたな結局、逃げてただけなんじゃないの!どうせ兄貴の為とか言い訳して!」 所長はもの凄い剣幕で叫ぶ 「確かに正当性はあるかも知れない、確かに兄貴の為になにかしらの制裁は必要だったかもしれない!でも!」 まるで感情の全てを声にしているような、 他の事を一切考えず、ただ相手に自分の声を聞いて欲しい。 それだけを願った 「自分の弟が犯罪を犯して兄貴が喜ぶと思ってんの!」 悲痛な叫びだった
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